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1999年8月号(148号)

出席者:臼井 加賀 川越 笹原 書記:鬼束

RONIN

出演:ロバート・デ・二ーロ、ジャン・レノ
監督:ジョン・フランケンハイマー

鬼束 カーチェイスが長くあって、あのスピード感が良かったです。そこだけは良かった。あとはあんまり覚えてないんですけど。

加賀 カーチェイスは良かったです。有名な俳優が出ていて、それなりに重厚そうなストーリーにはなっていたけど、話がちょっと分かりにくくて、いまひとつまとまってないかなあと。久々に見ごたえのあるカーチェイスを見ました。

川越 私は好きよ。箱ひとつで話を引っ張るところが凄い。カタリーナ・ビットをワン・ショットで終わらせたところも凄い。

臼井 「RONIN」は面白かったですよ。今はしゃべるのがしんどいんで、勘弁して下さい。

川越 カーチェイスとか私はあんまり。

臼井 裏切り者って言っても何を裏切ったかが分からない。何のために裏切ったのかがはっきりしないし。宙ぷらりんで終わってるって感じで。

加賀 あの鞄は何やったんやろという。

臼井 後ろの観客が激怒していて、その激怒ぷりとかも含めて面白かったです。まだまだ映画の見かたが足りないなということで。説教のひとつやふたつせないかんなという。アメリカの組織って何の組繊かはっきりせんでしょ。途中でTAMIYAの人形出てくるし。何かいい加減な映画でしたね。

ハムナプトラ 失われた砂漠の都

出演:ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ
監督:スティーブン・ソマーズ、音楽:ジェリー・ゴールドスミス

加賀 予告通り。それ以外の何物でもないけど。『インディ・ジョーンズ』の再来みたいに言われましたけど、『インディ・ジョーンズ』に比べるとメリハリがないというか、いくらお金かけても、やっぱりだめな映画はだめだなと思いました。見て損したという感じはなかった。女の人が良かったかな。

川越 原題が『THE MUMMY(ミイラという意味の英語)』てなっていて、そのまんまやなと思った。「ハムナプトラ」って都市の名前かなと思ってたのに。

臼井 チープな傑作っぽいなあ、見たいなあ。

川越 でも、あれやっぱり特撮は凄いよね。特撮は凄かったけど、私はあんまり。イムホテップか、あれは実在してるのよね。ケティI世の時の宰相で。ちょっとあんまりやろって思った。ああいうのに実在の名前は使ってほしくない。

鬼束 面白くないやろなと思って見に行ったら、やっぱり面白くなかった。予告編最初に見た時はね、『あっ』て、割といいかもしれないと思ったけど、何回も何回も見るうちにこれは面白くないなあと思えてきて、そのとおりでした。

菊次郎の夏

出演 ビートたけし、関口雄介、グレート義太夫 井手らっきょ
監督・脚本:北野武 音楽:久石譲

鬼束 最初見た時はですねえ、やさしい感じで暴力とかなくて、いいなあと悪ったんですけど、も一回見に行こうと思って行ったら、エピソードていうか笑いと笑いの間が長くてじれてしまいました。まあまあかなあという感じで。音楽はいいですよ。もちょっと出来が良かったらサントラ買うんですけど。1か所だけ、昔からたけしを見てきてお笑い芸人の世界だなと思ったのが、井手らっきょが宇宙人のかっこして子供の前で物真似をして見せる手はずになっていたのに、いつのまにか忘れられてみんなテントに入ちゃって、そこへ訪ねていくシーン。あの哀しさとおかしさが分からない人は、この映画は理解できてないと思う。

笹原 はっきり言うとど真ん中にきたんで、これは最後に落ちがあるなと、フォークだなと思ったらど真ん中のストライクでしたという。細かいところはたけしらしいのがあるんですけども、大筋があまりにもストレートだったので、何か唖然としてしまいました。予告編で何回も見ていた「おじちゃんの名前、何て言うの」「菊次郎だよ」っていうのが最初に来るのかと思ったら最後で、それまで名前を出さなかったていうのが意外でした。

川越 ちょっと長い。「母をたずねて三千里」を思い出してしまった。凶暴なのも好きだけど、「菊次郎…」のようなのも好き。「母をたずねて三千里」も思い出したけど、「あの夏、いちばん静かな海。」あれも思い出した。あれはやっぱり菊次郎が主人公なんだよね。監督本人が、お父さんとやりたかったこと、それが素直にそのまま入ってるのかなあ。それで、割とビートたけしも普通のこと考えることもあるんだなあと。ちょっと長かったけど、私は好きだ。あんまりあの映画ではしゃべることない。コンボイのメンバーが出てたのには笑ったなあ。麿赤児の変態ぷりにも大笑いしてしまった。いいのか子供にそんなことしてって。

鬼束 子供の頭をたたくところが、1か所は人形に帽子をかぷせたやつで、もう1か所は別人だったりして、ストレートな暴力かなと思うと違ってたという、かわしてるというのがあった。あと、あの主人公の男の子は、ナインティナインのテレビ番組の「ちびっ子調査隊」というコーナーに出ていた子で、それは街を歩く大人に子供がインタビューするというもので、毎週インタビューできなくて泣いてしまっていた関口君だと何回目か予告編を見て気がつきました。どこかで見た子だけどと思っていたら。

川越 後ろのにいちゃんがうるさかったあ、もう。だってえ、そんなおかしいか?ていう。笑うのはいいんだけど。人の感覚だし、つぼにはまったのかもしれないげど。

今月の一本

鬼束 「あ、春」と「鉄塔武蔵野線」

笹原 「生きたい』(三國連太郎主演、新藤兼人監督)大竹しのぷは絶品でしたね。「鉄道員」の大竹しのぷがいいて言うけどもあんなもんじゃない。

加賀 いいですか、「スター・ウォーズ(エピソード1ファントム・メナス)」

川越 「愚か者 傷だらけの天使」「八岐大蛇の逆襲」

さて、今回の書記は、ほとんど聞き直すことをせずに大体の感じで起こしたので、多少ニュアンスや内容の違ってしまった人がいるかもしれません。一番いけないのは、書記がテープより明確に理路整然と発言していることでしょうか? 以前と比ぺると、テープの録音状態が悪くなっているようです。次回からは発言者は、しっかりレコーダーを持って発表するように心がけて下さい。以上、ふるはたにんざぶろうを真似てみました。うまくいったでしょうか?


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