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Namazu正規版インストール覚え書き

このページに書いてあるのはUNIX版Namazuをプロバイダのサーバーにインストールする方法です。

Namazuはtelnetを許可し、C言語のCGIが実行可能なプロバイダであれば、root(スーパーユーザー)の権限がなくてもインストールできます。

インストール前に必ずサーバーの環境を確かめてください。Namazuのマニュアルによると、nkfのバージョンは1.71以降が必要です。1.90以降は不具合が報告されています。nkfのバージョンはシェルからnkf -vで確かめられます。ただし、バージョン1.62でも動作に支障はありません(ディーンさんの指摘で分かりました。私のNamazuもこれで動いています)。

インストールするにはプロバイダのホームページ領域に余裕がないと、不可能です。少なくとも10MBぐらいの余裕はあった方がいいと思います。Namazuの圧縮ファイル(tar.gz)が約800KB、これを展開(解凍)し、コンパイル、インストールするとさらにファイルが増えますし、インデックスファイルも必要になるからです。kakasiは辞書ファイルが2MB以上あります。ローカル(Windows95、98、Me、2000)へのインストールは「Namazu(Perl版)設置ノウハウ」を参照してください。ローカルに同じバージョンのNamazuをインストールしておくと、手元でインデックス作成ができて何かと便利です。

また、Namazuのアーカイブには詳しいマニュアルがありますから、必ず熟読してください。

私がインストールしたサーバーはさくらインターネットのさくらWeb(FreeBSD3.4-RELEASE、Apache1.3.9、Perl5.005_03、gcc2.7.2.3)と、さくらのレンタルサーバー(FreeBSD4.10-RELEASE、Apache1.3.9、perl5.8.4、gcc2.95.4、nkf2.0)です。さくらインターネットの場合、一般的なプロバイダのpublic_htmlはwwwというディレクトリになります。

【インストール方法】

必要なものはkakasiとText::Kakasi、Namazuの圧縮ファイルです(Namazuホームページから取得できます)。これをサーバーに転送し、展開します。ここではプロバイダのpublic_html(さくらインターネットではwww)の一つ上のルート(telnetでログインした場所)にファイルを転送しています。“page”は私のホームページ領域とします。

●KAKASIのインストール
tar zxvf kakasi-2.3.4.tar.gz
cd kakasi-2.3.4
./configure --prefix=/home/page/
make
make install

ここでkakasiにパスが通っているかを確認します。
シェルからkakasi -vと入力してみます。kakasiのバージョンが表示されたらOK。通っていなかったら、環境変数を修正します。環境変数はホームディレクトリのルートにある設定ファイル.loginにkakasiのパスである/home/pege/binを書き加えます(書き換える場合は必ずバックアップを取って置いてください)。さくらインターネットの場合はデフォルトで設定してありますから修正の必要はありません。

●.loginの修正
set path = (/bin /usr/sbin /usr/bin /usr/local/bin $HOME/bin)

続いてText::Kakasiのインストールです(これはなくてもインデックス作成はできます。ただしText::Kakasiを使うと、インデックス作成が速くなります)。

●Text::Kakasiのインストール
tar zxvf Text-Kakasi-1.04.tar.gz
cd Text-Kakasi-1.04
さくらインターネットの場合は以下の手順が必要(ディーンさんの指摘)。 Makefile.PL の修正。
修正前:
'INC' => '-I/usr/local/include',
'LIBS' => ['-L/usr/local/lib -lkakasi'],

修正後:
'INC' => '-I/home/page/include',
'LIBS' => ['-L/home/page/lib -lkakasi'],

perl Makefile.PL PREFIX=/home/page

MakeFile(61〜64行目)を修正。
INSTALLPRIVLIB = /home/page/lib/i386-freebsd
INSTALLARCHLIB = /home/page/lib/i386-freebsd
INSTALLSITELIB = /home/page/lib
INSTALLSITEARCH = /home/page/lib

114行目を変更
INSTALLMAN3DIR = /home/page/man

139-140行目を変更
INST_AUTODIR = $(INST_LIB)/i386-freebsd/auto/$(FULLEXT)
INST_ARCHAUTODIR = $(INST_ARCHLIB)/i386-freebsd/auto/$(FULLEXT)

262行目を変更
BSLOADLIBS = /home/page/lib
609行目を変更
write $(INSTALLSITEARCH)/i386-freebsd/auto/$(FULLEXT)/.packlist \
make
make install

Text::Kakasiのインストールに関してはすべてディーンさんにご教示いただきました。Text::Kakasiはパスが通っているところにインストールする必要があります。インストール先を環境変数に追加しておきます。

●.cshrcに以下を追加
setenv LD_LIBRARY_PATH /home/page/lib

同じくルートにある.loginにも次のように/home/page/libへのパスを書き加えた方がいいでしょう。

●.loginの修正
set path = (/bin /usr/sbin /usr/bin /usr/local/bin $HOME/bin $HOME/lib)

続いてNamazuのインストールです。以下の例は/home/page/namazuにインストールしています。

●namazuのインストール
tar zxvf namazu-2.0.15.tar.gz
cd namazu-2.0.15/File-MMagic
perl Makefile.PL LIB=/home/page/lib INSTALLMAN3DIR=/home/page/man
make
make install
cd /home/page/namazu-2.0.15
./configure --disable-shared --prefix=/home/page/namazu --with-pmdir=/home/page/lib --with-libintl-prefix=/usr/local
make
make install

註: --with-libintl-prefix=/usr/localはNamazu2.0.13で日本語表示ができない場合に必要なオプションです。詳しくはNamazuホームページのFAQにあるgettexte関連を参照してください。--disable-sharedはFreeBSDサーバーの場合に必要(Linuxサーバーの場合は必要ありません)。Solarisの場合は--with-included-gettextのオプションを付けて以下のようにしてください。

% ./configure --prefix=/home/page/namazu --with-pmdir=/home/page/lib --with-included-gettext

ただし、これはNamazu2.0.12までの話。Namazu2.0.13以降をインストールするにはこれではダメで、GNU gettextをインストールする必要があります。

試しにシェルからnamazuと入力してみましょう。Command not foundになる場合はパスが通っていません。環境変数を修正します。先ほどの設定ファイル.loginにNamazuのパスを書き加えます。

●.loginの修正
set path = (/bin /usr/sbin /usr/bin /usr/local/bin $HOME/bin $HOME/lib $HOME/namazu/bin )

次にシェルからmknmz -Cと入力してみます。日本語にならない場合は日本語が使えるようになっていません。これは.loginと同じくルートにある.profile、.cshrcを修正します。

●.profileに以下を追加。
LANG=ja_JP.eucJP
export LANG
PERL_BADLANG=0
export PERL_BADLANG

●.loginを修正
setenv LC_ALL C を
setenv LC_ALL ja_JP.eucJP と修正
setenv PERL_BADLANG 0を追加。

●.cshrcに以下を追加
setenv LANG ja_JP.eucJP
 LANG=ja_JP.eucJPはEUCコードの日本語を使うという意味、PERL_BADLANG=0は修正すると、Perlが文句を言ってくるので「黙りなさい!」という意味と思ってください。setenv LC_ALLは言語関係で最優先される設定です。

以上に書いた手順はさくらインターネット(FreeBSD)の場合を基にしています。プロバイダによってサーバーのOSは異なりますから、自分で環境をよく確かめた上でインストールしてください。なおnamazurcなどは適切に修正する必要があります。Namazuのマニュアルにありますので参照してください。マニュアルは熟読する価値があります。


【インデックス作成】

インストールできたら、インデックスを作成しましょう。

mknmz -O /home/page/namazu/var/namazu/index /home/page/www/homepage

これはフォルダ/home/page/www/homepage内のファイルを対象に、インデックスを作る例です。インデックスファイルは/home/page/namazu/var/namazu/indexに出力されます。namazu.cgiは/home/page/namazu/libexecにできているはずですから、運用したいフォルダ(例えば、/home/page/www/namazuなどブラウザからアクセスできるフォルダ)にコピーして使ってください。

cp /home/page/namazu/libexec/namazu.cgi /home/page/www/namazu

この後の運用法はNamazu(Perl版)設置ノウハウに書いたことと基本的には変わりません。


※Namazuのインストール法は「マニュアルに書いてないNamazu」というページにも詳しく書いてありますので参照してください。初心者向けに大変分かり易く書かれています。

※Text::Kakasiのインストールに関して別の方法をオオツネさんから教示いただきました。この方法ではMakefile.PLを書き換える必要がありません。Naney's Computer Log 2000年11月15日(水)に書かれています。

※解凍したNamazuやkakasiのフォルダはインストールが終わったら削除してかまいませんが、心配な方は圧縮しておいた方がディスク容量の節約になります。

tar zcvf namazu-2.0.15.tar.gz namazu-2.0.15

このページの記述は間違いがあるかもしれません。間違いはメールでご指摘していただければ幸いです。


【参考 ハイパー日記システム(hns)を利用する場合のNamazuインストール】

私の場合はいつも以下のように行っています。

tar zxvf namazu-2.0.12.tar.gz
cd namazu-2.0.12/File-MMagic
perl Makefile.PL LIB=/home/hiro/lib INSTALLMAN3DIR=/home/hiro/man
make
make install
cd /home/hiro/namazu-2.0.12
./configure --disable-shared --prefix=/home/hiro/diary/namazu2 --with-pmdir=/home/hiro/lib
make
make install

hnsの場合、Namazuはデフォルトで$HOME/diary/namazu2にインストールするよう設計されています。hnsにはインデックス作成スクリプトnamazu_for_hns-2.0-pl5があり、これを利用すると、インデックス作成が簡単です。インストール法はNamazu v2 for hns による日記の全文検索にあります。
 ただ、hnsのインストール時に対話型のセットアップスクリプトを使えば、あのページ通りでうまくいくのですが、Makefileを手動で書き換えた場合はうまくいきません。ルートディレクトリに以下のような記述を書いたドットファイル.hnssetupを置く必要があります(各行の#以降は説明のために書いていますので使用する際には削除してください)。

DEFTITLE="映画とネットのDIARY" #(日記のタイトル)
DEFMAIL="foo@bar.ne.jp" #(メールを送信するアドレス)
DEFDIARY="/home/hiro/diary"
DEFHTML="/home/hiro/www/diary"
DEFUNAGI="ON"
DEFTOMAIL="hiro@yomogi.sakura.ne.jp" #(メールを受信するアドレス)
DEFFROMMAIL="foo@bar.ne.jp"
DEFPASSWD="pass" #(パスワード)
DEFURL="http://www.yomogi.sakura.ne.jp/~hiro/diary/"
DEFTHEME="japanese"
DEFANTENNA="OK"
DEFAUTHOR="hiro"
DEFMESMAIL="foo@bar.ne.jp"
DEFNEWREVERSE="0"
DEFSTARTYEAR="2000"

あるいはnamazu for hnsのsetup時に以下のようなオプションを付けて実行します。

./setup-u.sh $HOME/diary/namazu2 2 http://www.bar.jp/~foo/diary/(日記のURL) foo@bar.jp(メールアドレス) 
 $HOME/diary/conf/alias.txt $HOME/diary/namazu2/index

インストール後についてはhnsのドキュメントを参照してください。サーバーにNamazuをインストールできない場合は「ハイパー日記システムでpnamazuを使おう」を参照してください。


MAIL to:hiro 
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