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シネマ1987online

ロボコン

観客引き込む理数系の青春

「ずっと今日が続けばいいのにね」

全国高専ロボットコンクール(ロボコン)の前日、長沢まさみ演じるヒロインの里美はこう漏らす。それに答えて一人が言う。「決勝まで残ればいい。そうすれば明日の夕方までこの時間は続くんだ」。そのロボコンに4人の部員は挑む。落ちこぼれと言われ、さげすまれた4四人が挑む。

もちろん、この時点で観客は彼らの味方である。「頑張れ!」と心の中で応援する。その願い通り、運も味方して、彼らは決勝まで勝ち進んでしまう。なんたる予定調和! そう批判する人もいるだろう。しかし、このような展開こそが映画の王道と言うのではなかったか。

「理数系の青春」を描いたこの作品、映画好きを自称する人ならば、この映画を見逃してはいけない。はっきり書いておく。これは今年の日本映画屈指の傑作である。(2003年10月2日・臼井)

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