ナショナル・トレジャー

“宝探し”映画の伝統継いだ作品

映画によく使われる題材に「トレジャー・ハンティング」（宝探し）がある。大昔に隠された財宝を冒険家が探し当てるというストーリー。ヒーローは格好が良く知性と勇気に満ちていなければならず、ヒーローを助ける相棒とかわいいヒロイン、そして財宝の横取りを狙う悪役が登場するというのが基本的なパターンである。この映画もまさにその伝統を踏まえて作られている。　

歴史学者であるゲイツ（ニコラス・ケイジ）は、彼の祖先が代々追い求めている「伝説の秘宝」の隠し場所の手掛かりを手に入れる。それは何と合衆国独立宣言書に隠されていた。彼は相棒の天才ハッカー、ライリーとその秘密を探ろうとするが…。　

ヒーローは少々弱々しいが、知性は十分。ヒロインのダイアン・クルーガーも魅力満点で「宝探し映画」としては、ほぼ合格点である。いろいろと深く考えなければ２時間10分、楽しめる作品となっている。（2005年3月24日・酒井）