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シネマ1987online

キングダム・オブ・ヘブン

異教徒共存の視点描く史劇

アカデミー作品賞を受けた「グラディエーター」(2000年)のリドリー・スコット監督が再び歴史ドラマに挑戦することで、期待された作品。

中世の暗黒時代のフランス。妻子を失い、世の中に絶望したバリアンは幼い時に別れた父である騎士ゴッドフリー(リーアム・ニーソン)と再会する。バリアンは父の説得を受けて十字軍に参加。エルサレムで王と面会し、その高い見識と平和主義に感銘を受け、王に忠誠を誓う。しかし王の死後、王女シビラ(エヴァ・グリーン)の夫で好戦的なギー(マートン・ソーカス)はイスラム教徒の指導者サラディンへ戦争を仕掛ける。

主人公バリアンを「ロード・オブ・ザ・リング」のオーランド・ブルームが演じて、まず合格点。十字軍や中世の歴史について詳しくないと理解しにくい部分があるが、キリスト教徒とイスラム教徒との共存という視点に立っているのは大いに評価できる。(2005年5月19日・酒井)

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