It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

単騎、千里を走る

高倉健主演の日中合作映画

北国の漁師・高田剛一のもとに、東京にいる息子の健一が重病との知らせが届く。剛一は駆けつけるが、長年の確執のために健一は面会を拒む。剛一は嫁の理恵から、健一が中国の俳優が演じる舞踊「単騎、千里を走る」をビデオ撮影する約束を果たすことができずにいると知らされる。息子がやり残した仕事を成し遂げようと、剛一は中国の麗江市へと旅立つ。

「HERO」「初恋のきた道」で知られる中国のチャン・イーモウ監督、高倉健主演の日中合作映画。高倉健ファンのイーモウ監督が原案を考えただけに高倉健のイメージを損なわないようにうまく作っている。物語に破たんはなく、演出もしっかりしている。

良心的な作品だが、地味だ。「初恋のきた道」のようにかれんな少女も出なければ、「HERO」のように派手なアクションがあるわけでもない。「温かい心の触れ合い」だけでは多くの観客の心はつかめないようだ。(2006年2月16日・酒井)

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