マイケル・ジャクソン　THIS IS IT

死の数日前の貴重映像満載

今年6月25日に急死した歌手マイケル・ジャクソン。彼が予定していた公演のリハーサル映像を中心にしたドキュメンタリーである。

マイケルのバックダンサー募集でオーディションに集まった若者たちへのインタビューから映画は始まる。彼らがいかにマイケルを尊敬し、あこがれていたか、同じステージに立てる日を楽しみにしていたかが分かる。

そしてマイケルの登場。ヒット曲の数々をけいこで歌い踊る彼の声には張りがあり、ダンスにもキレがある。とても死の数日前に撮られたとは思えないパフォーマンスの連続に驚かされる。

白黒画面のスクリーンでハンフリー・ボガートらと共演したり、「スリラー」のダンスを曲の発表時とは違う振り付けで見せたり。コンサートが実現していたら、どんなにすごかっただろう。たぐいまれな才能の持ち主の急逝が惜しまれる。貴重映像が満載だ。監督はケニー・オルテガ。(2009年12月24日・小野)