ＨＫ　変態仮面　アブノーマル・クライシス

人気漫画実写化第２弾

あんど慶周の原作漫画を実写映画化した「ＨＫ　変態仮面」の続編。

大学生の色丞狂介（鈴木亮平）は恋する姫野愛子（清水富美加）のパンティーをかぶると、とてつもないパワーを発揮する「変態仮面」に変身する。正義の味方として悪党を退治してきたが、複雑な思いの愛子はパンティーを返してもらい、狂介と愛子の心にすきま風が生じてしまう。

愛子にひそかに好意を寄せる同級生の真琴正（柳楽優弥）は愛子を苦しめる狂介を憎んでいた。そんな折、日本国中からパンティーが消える事件が起きる。狂介は悪だくみをする連中に再び変態仮面として戦えるのか。

鈴木亮平が鍛えあげた肉体で主人公を熱演。柳楽優弥やムロツヨシも悪役を楽しげに演じている。安田顕の変態仙人もおかしい。

平凡な青年が変な格好で正義の味方に変身するところに、「世の中に完全な存在はいない」とか、「他人に迷惑をかけない限り、多少奇矯な部分があっても全体として上回る善性があればいいではないか」などといったことを映画が語ろうとしているかどうかは分からない。ただもう笑って楽しんでいればいい。
監督は「コドモ警察」の福田雄一。（2016年8月4日・小野）