カンフーハッスル
カンフー達人とギャングの戦い
「少林サッカー」のスタッフが作った新作。「少林サッカー」は実際にはありえないアクションが話題になったが、今回はさらにパワーアップして「もっとありえない」カンフーが登場する。ユーモアをふんだんに盛り込み、楽しめる内容となっている。
うだつの上がらないチンピラのシン(チャウ・シンチー)はギャング団斧頭会(ふとうかい)と貧しい集合住宅・豚小屋砦の住民たちとのトラブルに遭遇する。住民の中に最強のカンフーの達人たちがいて、斧頭会の面々を簡単に片付けてしまう。復しゅうに燃える組長は殺し屋を豚小屋砦へ送り込む。住民たちが危機に陥った時、シンの中でカンフーの達人の血が芽生える。
この作品、一見単純に見えるが、意外に精密に練られている。多くの映画のパロディーを含み、細部へのこだわりも見受けられる。リアルな残酷シーンもあるが、今年の正月映画で一番楽しめた作品である。(2005年1月20日・酒井)