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シネマ1987online

椿山課長の七日間

浅田次郎原作巧みに映画化

家族のきずなを描く浅田次郎原作の巧みな構成が見事で、笑って泣ける上質なファンタジーである。

椿山課長(西田敏行)は脳出血で突然死した。彼は天国と地獄の中間で、3日間だけ現世に戻れる許可をもらったが、なんと絶世の美女(伊東美咲)となってよみがえった。現世に戻った椿山ら3人が自分を取り巻く人たちのさまざまな思いに気付き、驚きながらもこの事実を受け入れていくという物語である。

椿山の生まれ変わりを演じた伊東美咲のコメディエンヌぶりは一見の価値があり、國村隼、市毛良枝、桂小金治、余貴美子というベテランが脇を固めている。子役2人には売れっ子志田未来、須賀健太をそろえ、十分見応えのある配役。

ラストシーンで流れるコブクロの歌う「あなたへと続く道」の歌詞が映画の内容と重なり、心に染みるものがある。久々に見終わって温かい雰囲気になれる映画に出合った。(2006年11月23日・笹原)

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