初雪の恋 ヴァージン・スノー
宮崎あおいとジュンギ好演
韓国映画「王の男」(2005年)であやしい魅力を振りまいたイ・ジュンギと、日本の若手実力派女優・宮崎あおいによる日韓合作映画。
ソウルから京都へ留学してきたミンは七重という少女と出会う。猛アタックの末、七重と交際が始まるが、彼女は誰にも言えない苦悩を抱えていた。
監督のハン・サンヒはミュージック・ビデオやCMの演出家出身で、長編映画はこれが初監督。美しい京都の景色の中に若い恋人同士のときめきと悲しみをすてきにマッチさせている。また、イ・ジュンギの笑顔の優しさと宮崎あおいの透明感が、作品の雰囲気をより一層さわやかなものにしている。
かなえられなかった約束や伝えられなかった言葉。きっと誰もが青春の思い出として心にひっそり残しているものだ。この作品は楽しかったこともつらかったことも、いちずなころの思いはすべて宝物なのだ、と感じさせてくれる。(2007年5月31日・手塚)