グアンタナモ、僕達が見た真実
米軍基地内の精神的な拷問
2001年、パキスタン系イギリス人4人の若者が里帰りし、隣国アフガニスタンの現状を見ようと国境を越える。タリバン政権の支配地域に迷い込んで捕虜になった4人は米軍によってキューバのグアンタナモ米軍基地へと移送される。
そこから2年以上にわたる収容所生活が始まる。肉体的な拷問にも匹敵すると思われる精神的な拷問。人権は踏みにじられ、まるで動物実験のよう。4人のうち生き残った3人のインタビューを交えて再現された映像は臨場感にあふれる。
米中枢同時テロの後、無実の人たちがアルカイダだろうと言いがかりをつけられ、こんな目に遭っているとは思いもしなかった。無理やりアルカイダに仕立て上げようとしているとしか見えない。
きつい話だが、たくさんの人に見てほしい。監督はマイケル・ウィンターボトムとマット・ホワイトクロス。昨年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した。(2007年7月5日・のだ)