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シネマ1987online

007 カジノ・ロワイヤル

シリーズ屈指新ボンド登場

「007」シリーズ第21作。新ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグの初登場作品である。

敵はテロリストたちの金庫番ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)。この男は無類のギャンブル好きだ。ボンドはカジノで対戦して金を使い込ませ、テロリストの資金源を断とうと奮闘する。

1967(昭和42)年に公開された同名の映画はイアン・フレミングの原作を脱線したコメディーだった。だから実質上、今回が初の原作映画化と言える。今や時代遅れとなった設定を大胆に改変しながらも、原作のストーリーの根幹はそのままにしたポール・ハギスらの脚本が素晴らしい。知的なセリフにはため息が出るほどだ。

アクションシーンもスリリングだ。クレイグの動きも良く、ボンドガールのエヴァ・グリーンが美しい。すべてを束ねたマーティン・キャンベル監督の好リードもあって、本作はシリーズ屈指の一本となった。(2007年1月18日・小野)

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