オーシャンズ13
「だまし」が痛快シリーズ第3作
フランク・シナトラ主演「オーシャンと十一人の仲間」(1960年)のリメークシリーズ第3作。ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)がリーダーの当代一の犯罪集団オーシャンズ。その古参メンバーの一人がホテル王バンク(アル・パチーノ)にひどい目に遭わされた。ダニーは仲間とラスベガスでかたき討ちを計画する。
クライマックスはカジノを舞台にしたコンゲーム(詐欺)で、「スティング」張りの「だまし」が痛快だ。出演者もほかにブラッド・ピット、マット・デイモンらと豪華でオールスター映画の楽しさ。毎度これだけ役者がそろうのも監督のスティーブン・ソダーバーグと主演のクルーニーの人徳か。彼らがますます和気あいあいと演じているのがよく分かる。
オリジナルはシナトラ一家勢ぞろいのお遊び映画だったが、本作はそれ以上の感。観客もリラックスして楽しめるエンターテインメントである。(2007年9月6日・小野)