歓喜の歌
落語家志の輔新作を映像化
落語家立川志の輔の最高傑作と言われる新作落語「歓喜の歌」が原作である。ある小さな町で、二つのコーラスグループ「みたま町コーラスガールズ」と「みたまレディースコーラス」のダブルブッキングが発覚するところから物語は始まる。
一つのホールを二組のグループに貸してしまった文化会館。さあどうする? どちらのグループもチケットは完売、今さら、お互いに引くわけにはいかない。一歩も譲らないママさんコーラスの情熱に解決策の見えないまま右往左往させられる文化会館の主任には絶妙な演技派の小林薫。コーラス部員の家族や町の人々も巻き込んで物語は展開する。果たして良い解決策は見つかるのか?
人々に勇気と喜びと感動を与えるコーラスを再認識した。久々に映画出演した安田成美の気取らない指揮者ぶりが美しい。コーラスのリーダーに由紀さおり。監督は松岡錠司。誰もを温かく幸せにしてくれる映画である。(2008年4月3日・林田)