クローバーフィールド HAKAISHA
手持ちカメラ映像に臨場感
全米公開まで内容を一切伏せた怪獣映画。ニューヨークに現れた怪獣を一般人の視点で描いている点が新鮮である。複数の人物が手持ちカメラで撮ったという設定のため、見づらさは否めないが、それもこの映画の狙いの一つ。臨場感がある。
怪獣が出てくるまでのパーティーのシーンで、主な登場人物の人間関係や恋愛関係が説明され、その後の展開の伏線になっている。
怪獣は少しずつ姿を見せる。怪獣映画によくある大統領や軍隊の司令官が出てくるシーンはなく、あくまでも一般人の目から見た怪獣映画に徹している。怪獣がどこから出てきたのか、何者なのか、この後どうなるのかなどが全く分からないのは少し不満。
映画の配給会社は画面の揺れが大きい映像について「観賞時の体調によっては激しい車酔いに似た症状を引き起こす可能性がある」と注意している。監督はマット・リーブス。(2008年4月24日・加賀正)