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シネマ1987online

ランボー 最後の戦場

凄惨で息のむバイオレンス

シリーズ第4作。主演と脚本はご存じシルベスター・スタローン。前作から20年を経て作られた今回の作品ではシリーズで初めて監督を担当した。

舞台は軍事政権下にあるミャンマー。主人公のランボー(スタローン)はこの国に秘密裏に医療活動に入り、捕らわれの身となった人々を救うため、人間兵器と化し、究極の「最後の」戦いを繰り広げる。

エンターテインメントでかくも凄惨なアクション映画がかつてあったかと思うほど。全編九十分、すさまじいバイオレンス描写に息をのむ。現実の軍事政権下でどれほどの虐待が行われているかは知らない。だが、画面の裏に人道問題への激しい怒りが煮えたぎっているのが分かる。

他の監督なら遠慮しそうな内容だが、気後れすることなく映像化したスタローンにはある意味で敬服する。良くも悪くも映画人としていちずで、そのブレのなさに感じ入る一作である。(2008年6月12日・小野)

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