スピード・レーサー
日本のアニメ忠実に実写化
1967(昭和42)年のアニメ「マッハGoGoGo」の実写映画化。監督は「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟。
子どものころからカーレースに夢中だった天才レーサー、スピード。父の設計したマッハ5号に乗り、レースを不正に利用する大企業ロイヤルトンに命がけの勝負を挑む。テーマ曲だけでなく、登場人物や秘密兵器など、「マッハGoGoGo」を忠実に再現した部分が多く、懐かしさに思わずニヤリ。
しかし、ポップな色彩感覚とレトロフューチャーな雰囲気はオリジナリティーにあふれ、コンピューターグラフィックスを駆使したスピード感はアニメにはない迫力。ドリフト状態で疾走し宙を舞う派手なカーレースシーンが満載だ。子ども向けの展開が陳腐に感じられるが、それも原作がアニメならではの持ち味か。日本のアニメが世界に与えた影響の大きさを実感させられる作品に仕上がった。(2008年7月31日・のだ)