It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

アイアンマン

血肉の通ったヒーロー好演

地方で封切られる外国映画の大半はアメリカ映画。しかもアメリカン・コミックの映画化が多くて食傷気味だが、これは上出来の部類である。

巨大軍事産業の社長で天才科学者のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・ジュニア)が主人公。彼は新兵器の売り込みに出掛けたアフガニスタンで武装テロ集団に拉致される。だが、鋼鉄のボディスーツを作って脱出、帰国後、スーツを改良し、「アイアンマン」としてテロリストたちと対決する。

異国で自分の造った兵器がテロリストたちの手に渡り、罪もない人々が殺されていく姿をつぶさに見て心を改め、正義のヒーローとなるトニーのキャラクターに新味がある。ロバート・ダウニー・ジュニアが血肉の通ったヒーローを好演し、ジョン・ファヴロー監督の演出も快調。俳優出身の監督ではロン・ハワードと並ぶ娯楽映画の大物監督になるのではないか。早くも次回作が楽しみだ。(2008年10月23日・小野)

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