ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
使徒との戦い異なった展開
1995年に一大ブームを巻き起こしたTVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の内容を再構築した新劇場版。一昨年公開の「序」に続く全4部作中の第2弾となる。監督は摩砂雪と鶴巻和哉、総監督は庵野秀明。
人類を襲う謎の生命体・使徒に対抗するため、特殊機関ネルフは人型の決戦兵器ヱヴァンゲリヲンを開発。搭乗者に選ばれた14歳のシンジ、レイ、アスカを中心に、独特な世界観で人類の行く末を描く。
互いに固く心を閉ざしていたシンジたちだったが、使徒との戦いや学園生活を通して心の距離を縮めていく。しかし、やむことのない使徒の襲撃は3人を過酷な運命へと導いていくことになる。
思春期の少年少女たちの巧みな心理描写と、キャラクターの造形美が異彩を放つ作品だ。新しい登場人物もいて、テレビとは異なった展開が待っている。スケールアップした物語に次作「Q」への期待が高まる。(2009年8月20日・のだ)