ココ・アヴァン・シャネル

生誕125年記念し映画化

ファッション・デザイナー、ココ・シャネルの生誕125周年を記念してシャネルの伝記映画が３本作られた。その中の１本がこの作品である。世界のシャネルとはどのような女性だったのか。恵まれない子供時代から、一流ブランドをつくり上げるまでの彼女の若き日々が描かれている。

シャネルは男の地位や財力もうまく利用したが、本当に愛した男とは悲しい別れが待っていた。彼女が活躍した1920年代のパリは、まだ働く女性も少なく、女性はコルセットで体をきつく縛り、フリルやアクセサリーで着飾る時代だった。そんな中、シャネルは女性の服装から無駄な装飾を取り除き、スカート丈を短くし、女性のためのファッションを生み出していく。成功したシャネルの華やかなファッションショーのシーンはもっと長く見たかった。

主演は「アメリ」のオドレイ・トトゥ。女性監督アンヌ・フォンテーヌの熱意がうかがわれる。（2009年9月24日・林田）