It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

2012

迫る地球滅亡巧みな見せ方

高度な天文学を誇ったマヤ文明。だが、その暦には2012年以降の記述がない。それに着想を得たとおぼしいSFパニック映画。「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督の最新作である。

2012年、インドに行った地質学者から太陽の活動の異常で地球滅亡の大災害が起きる報告が米国首脳にもたらされた。同じころ、売れない作家のジャクソン(ジョン・キューザック)は二人の子どもと森林公園に出かけ、蒸発した湖を目にする。間もなく米国本土で史上最大規模の大地震が発生。ジャクソンは家族を守りぬけるのか。

すぐ後ろに地割れが迫る中、車を走らせたり、崩落する高層ビルの谷間を飛行機ですり抜けようとしたり。コンピューターグラフィックス映像は今や珍しくもないが、見せ方が巧みで手に汗握らされる。極限状況下での家族のきずなもしっかり描かれており、エメリッヒ監督の面目躍如の娯楽作である。(2009年12月31日・小野)

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