NINE
大物女優共演ミュージカル
配役が豪華である。ニコール・キッドマン、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ケイト・ハドソンら主演級の大物女優が歌い踊る。それだけでも充分満足なのに往年の大女優ソフィア・ローレンが堂々の登場だから文句のつけようがない。
フェデリコ・フェリー二監督の映画「8 1/2」にヒントを得て「シカゴ」のロブ・マーシャル監督が派手なミュージカルに仕立て上げた。
イタリアの超一流映画監督グイドはスランプに陥り、映画が作れない。次の作品は「イタリア」と発表してしまったが、何もかも白紙の状態で時間ばかりが過ぎていく。その上、女たちに追いかけ回され、女も仕事も中途半端。グイドは少年時代を回想し、美しい母親に悩みを打ち明ける。
ダニエル・デイ・ルイスが駄目なイタリア男を魅力的に演じている。イタリア映画全盛の時代を懐かしく思い起こすのは中高年以上の観客だろうか?(2010年4月8日・林田)