トイ・ストーリー3
アイデア豊富で文句なしの快作
おもちゃで遊んでいたアンディも17歳。カウボーイ人形のウッディ(日本語吹き替え版の声・唐沢寿明)などのおもちゃは整理されることになる。だが、思わぬ成り行きでおもちゃたちは「サニーサイド」という保育施設に運ばれていく。施設では子供たちに大事にされるかと思いきや、手荒な扱いで地獄の憂き目に。ウッディたちの脱出作戦が始まる。
人気アニメのシリーズ第3弾。ヒット作の続編を作りたがるのはアメリカ映画の発想の貧困と言いたくなるが、映画を見たあと考えを改めざるを得なくなる。
脱出劇にあらゆるアイデアが詰め込まれていて手に汗握らされる。ウッディたちの危機また危機にはらはらさせながらも、親しき者との「心のきずな」と別れの切なさをしっかり描き出す。それでいて宮崎アニメの「トトロ」のキャラクターを特別出演させる遊び心にはにっこり。文句なしの快作だ。監督はリー・アンクリッチ。(2010年7月15日・小野)