ヒックとドラゴン
大人こそ見てアニメの秀作
一人ぼっちで体は小柄なバイキングの少年ヒック(吹き替え版の声・田中隼)。いつかは族長の父親のように立派になりたいと思っていた。ある日、ヒックは森の中で傷ついたドラゴンのトゥースと出会う。彼らは友達となるが、バイキングとドラゴンは長い間の敵同士。ヒックがトゥースと仲良しになったことが父親に知れるや、少年は勘当されてしまう。怒った父親は彼の制止も聞かずに危険なドラゴンの巣に向かった。少年とドラゴンの力を合わせた救出劇が始まる。
ドリームワークス製作のアニメで、監督はクリス・サンダースとディーン・デュボア。ともにディズニー・スタジオ出身で、ディズニーの「博愛」の精神がご本家スタジオの作品以上によく打ち出されている。
敵対する者同士でもじっくりと触れ合えば和解できると教えられる。世界で人と人との争いが絶えない現在、子供はもちろん、大人にこそ見てほしい秀作だ。(2010年9月9日・小野)