ゴースト もういちど抱きしめたい
日韓の俳優で名作リメーク
アメリカ映画「ゴースト ニューヨークの幻」(1990年)の20年ぶりの再映画化作品。それも日韓俳優の主演によるものである。
女性社長の七海(松嶋菜々子)は自分の誕生会の帰り道、公園でジュノ(ソン・スンホン)と出会う。彼は韓国から来日した陶芸家で七海はジュノの作品が気に入り、二人は陶器作りをしながら愛をはぐくんでいく。だが、七海はある事件の絡みで命を奪われ、「ゴースト(幽霊)」となってジュノを守ろうとする。
日本が舞台で女性の方が「ゴースト」になる違いはあるが、物語はオリジナルをほぼ踏襲している。伝えたい思いが届かない悲しさも遜色なく表現されていて好感が持てる。
特筆したいのは霊媒師役の樹木希林。オリジナルのウーピー・ゴールドバーグにも負けないコメディー演技が絶妙で、本作の成功は彼女の貢献度大と見た。上々のリメークだ。監督は大谷太郎。(2010年12月2日・小野)