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シネマ1987online

行きずりの街

志水辰夫原作 見どころ満載

1992年の「このミステリーがすごい!」で1位となった志水辰夫原作の映画化である。監督は「闇の子どもたち」の阪本順治、脚本は日南市北郷町出身の丸山昇一。主人公を仲村トオル、別れた妻雅子を小西真奈美が演じる。

物語は田舎で塾講師をしている波多野が、失跡した女子生徒を探して上京する場面から始まる。東京に着くなり、波多野は暴力団まがいの男たちに追跡され、襲われる。そこで彼が過去に東京の名門女子高校で教師をしていたことが分かる。

東京の名門校で彼の身に何が起こったのか、彼はなぜ東京を去らねばならなかったのか、教え子でもあった妻となぜ愛しあったまま別れなければならなかったのか。波多野は年齢とともに妖艶さも加わって美しくなった妻と再会を果たす。

仲村トオルは年齢的にも等身大の波多野を熱演。小西真奈美の美しさや脇を固める窪塚洋介、石橋蓮司の演技など見どころ満載である。(2010年12月9日・林田)

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