SPACE BATTLE SHIP ヤマト
人気アニメを実写で映画化
ご存じ人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の実写映画化作品。「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴がメガホンを取っている。
西暦2199年、地球は謎の敵ガミラスに襲われ、放射能汚染で滅亡の瀬戸際にあった。この危機を脱するには惑星イスカンダルから放射能除去装置を持ち帰るしかない。古代進(木村拓哉)らを乗せた宇宙戦艦ヤマトはイスカンダルを目指して発進する。
敵対する相手がなかなか姿を見せず、出てきても善悪が表裏一体の生命体とあっては気勢が上がらない。木村ほか緒方直人らキャストの熱演も空回り気味。VFX兼任の監督ならこれぐらいはやるだろうと期待値が高かったため、不満は多い。
だが、人間はほんのわずかの希望さえあれば、苦難も耐えていけるというメッセージは十分に伝わる。「不景気」という見えない敵に立ち向かおうという意志表示かと裏読みをしたくなる娯楽作である。(2010年12月16日・小野)