しあわせの雨傘
コミカルなドヌーブ魅力
スザンヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)は台所仕事もお手伝いさん任せの幸せで退屈な社長夫人。毎朝、近くの森の中を優雅にジョギングするのが日課である。
ところが、夫のロベール(ファブリス・ルキーニ)が経営する雨傘工場で従業員がストライキを起こし、ロベールは心臓発作で倒れてしまう。何も分からないスザンヌが工場の運営を任される羽目になるが、育ちが良くて美しくて優しいスザンヌは組合との交渉もうまくこなし、会社は落ち着きを取り戻す。働く喜びを知ったスザンヌは退院したロベールに仕事を渡したくないと思うようになっていた。
いくつになっても美しく明るくかわいらしさを失わないカトリーヌ・ドヌーブのコミカルな魅力満載である。元恋人で市長にはジェラール・ドパルデュー。監督は「8人の女たち」のフランソワ・オゾン。社会の中に自分の居場所を探す女性の姿を描きたかったのだという。(2011年4月28日・林田)