アンストッパブル
暴走する列車 緊迫感の連続
2001年にアメリカで起きた事件を基に製作された。暴走する貨物列車が映画の主役である。
ささいな人的ミスにより無人のまま動き始めたディーゼル機関車のブレーキが利かなくなる。轟音とともに暴走するその貨物列車には危険な化学薬品が搭載されている。脱線事故を起こしたら薬物による被害は計り知れない。近くの住民たちは避難を始める。レールにきしむ轟音、狂ったように疾走を続ける悪鬼のごとき機関車。緊迫感が続く。
無人の機関車に車から飛び移り、脱線の阻止に挑む若き機関助手を迫真の演技で乗り切ったクリス・パインの活躍が見どころである。ベテラン機関士はデンゼル・ワシントンが演じ、落ち着きと張りのある演技で物語を引っ張る。
監督は「トップガン」「サブウェイ123 激突」などのトニー・スコット。緊張と興奮の連続で、のんびりとは観賞できないお勧めの娯楽大作である。(2011年1月27日・林田)