はやぶさ HAYABUSA
困難克服するプロの姿に感動
月以外の天体からサンプルを採取して持ち帰るという世界初のミッション。7年間60億㌔の旅に挑んだプロジェクトチームの日々を描く。
2003年5月、構想から17年を経て無人の小惑星探査機「はやぶさ」は宇宙へ飛び立った。目的は小惑星イトカワのサンプルを採取し、地球へ持ち帰ること。しかしその旅には数々の困難が待ち受けていた。
遠い宇宙にあるはやぶさの姿は見ることができない。送られてくるデータの数値のみで状況を判断し、トラブルに適切な処置を施す。まるで雲をつかむような作業だが、前人未到のプロジェクトに挑むプロの仕事には感嘆の念を覚える。目的を果たしたはやぶさが帰還するシーンは圧巻。燃え尽きる姿に命を感じずにはいられなかった。
監督は「20世紀少年」の堤幸彦。竹内結子、西田敏行、佐野史郎など実力派の演技も見応え十分だ。はやぶさをテーマにした映画は来年も2本公開される。(2011年10月27日・のだ)