カウボーイ&エイリアン
西部劇とSF 悪くない相性
19世紀、西部の山あいで目覚めた記憶喪失の男(ダニエル・クレイグ)。腕には謎の銀の腕輪がはめられていた。男はロネガンという名のお尋ね者と分かるが、町を牛耳るダラーハイド大佐(ハリソン・フォード)は金貨を奪ったロネガンを憎み切っていた。そんな折、空から未知の敵が来襲し、大佐の息子や町の人々が連れ去られる。ロネガンは人々を連れ戻し、彼の過去に深い傷を与えた異星の敵に復讐するべく、大佐と手を組み、闘いを挑む。
ウエスタンとSFを合わせた異色作。だが、西部劇を「ホースオペラ」と呼ぶことから、宇宙での活劇を「スペースオペラ」と呼ぶようになったといわれるように、両者の相性は悪くない。
ただ、いがみ合っている人間たちは、こんな外敵が出現しないと一致結束できないのかと悲しい思いも。そんな風刺もこもった注目作だ。監督は「アイアンマン」のジョン・ファブロー。(2011年11月17日・小野)