RED レッド
ベテラン活躍 若い世代圧倒
「亀の甲より年の功」ということわざはだてにあるもんじゃない。そう思わされるブルース・ウィリス主演のアクション映画である。
すご腕のCIAエージェントだったフランク(ブルース・ウィリス)。今は引退し、田舎町の静かな年金生活者である。ある夜、何者かの襲撃を受ける。その裏には古巣のCIAが絡んでいた。フランクは以前の仲間を再結集し、悪の陰謀に立ち向かっていく。
「RED(引退した超危険人物)」である主人公にふんしたウィリスらの「老人パワー」がさく裂。場数を踏んだ経験の豊富さで若い世代を圧倒するのが痛快だ。旧友役のベテラン俳優陣も好演で、妙に勘の鋭いジョン・マルコヴィッチがおかしい。往年の名優アーネスト・ボーグナインらの登場もうれしい。
「年寄りをなめたらいかんぜよ」というたんかが聞こえそうな快作だ。監督はロベルト・シュヴェンケ。(2011年12月1日・小野)