テルマエ・ロマエ
古代ローマと現代日本を行き来
テルマエ・ロマエとはラテン語で「ローマの浴場」という意味。ヤマザキマリ原作の人気コミックを「のだめカンタービレ 最終楽章」の武内英樹が監督した。
古代ローマの浴場設計技師ルシウス(阿部寛)はある日、公衆浴場から現代日本の銭湯へとタイムスリップし、初めて日本人と出会う。「顔が平たい!」と驚く阿部寛の濃い顔が見ものだ。
映画の面白さは、イタリアでロケを敢行しながら、主役級のローマ人をみな日本の俳優が演じているところだろう。市村正親、北村一輝ら彫りの深い濃い顔の俳優たちが活躍している。
ルシウスは現代日本の浴場で得た知識を古代ローマの浴場建設に役立てて入浴好きの皇帝ハドリアヌスに認められる。浴場から浴場へ、イタリアから日本へと時空を超えたワープが続く。見ている方も湯あたりしそうだ。平たい顔族の漫画家を演じる平たい顔(?)の上戸彩がかわいさを発揮している。(2012年5月17日・林田)