カンパニーメン
リストラ社員再生描く秀作
大企業のエリート社員ボビー(ベン・アフレック)は年収12万ドルを稼ぎ、愛する家族と共に何不自由ない日々を過ごしていた。しかし、リーマンショックに端を発したリストラにより、それは一夜にして崩れ去ってしまう。再就職活動もうまくいかず、プライドはボロボロに傷ついてしまったボビーが家族に支えられ、絶望のどん底からはい上がっていく様子をきめ細やかに描く秀作だ。
社員名簿の上だけで決定が下され、掃いて捨てるように何千人もの社員が職を追われる大規模なリストラ。会社のために力を尽くしてきたのに、ある日突然「不要」の烙印(らくいん)を押されてしまうストーリーはサラリーマンにとって身の凍るようなリアルさだ。家族の存在とは? 働く意味とは? 豪邸や高級車よりも大切なものについてあらためて考えさせてくれるお薦めの1本。
監督は大ヒットテレビシリーズ「ER 緊急救命室」を手がけたジョン・ウェルズ。(2012年2月2日・のだ)