It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

ドラゴン・タトゥーの女

ベストセラーを米でリメーク

スティーグ・ラーソンのベストセラー「ミレニアム三部作」がスウェーデンで映画化され、大ヒットしたのは記憶に新しい。その1作目が米国でリメークされた。

40年前の少女失跡事件の調査を依頼された雑誌記者ミカエル(ダニエル・クレイグ)が天才ハッカー・リスベット(ルーニー・マーラ)と共に巨大財閥の忌まわしい過去をひも解いていく。

映画のテーマと言える女性への虐待は社会の死角に潜み、時代を超えて女性たちを苦しめる。その象徴リスベットの孤独をどう表現するかがリメークの鍵。北欧の冷たい空気を身にまとったかのようなマーラは素晴らしく、アカデミー主演女優賞候補となった。

タイトルバックのスタイリッシュさも秀逸。心の闇に迫る物語を予感させた。ただ、約2時間40分の上映時間にも関わらず、人物描写に粗さがあるのは残念。監督は「ソーシャル・ネットワーク」のデビッド・フィンチャー。(2012年2月23日・のだ)

TOP