It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

ヒューゴの不思議な発明

映画ファンへ愛ある贈り物

映画監督が映画を愛する人々へすてきな贈り物をすることがある。トリュフォー「アメリカの夜」やフェリーニ「インテルビスタ」等である。名匠マーティン・スコセッシもファンに向けたすてきな映画を作ってくれた。

1930年代のパリ。駅の時計台に隠れて住む孤児の少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は亡き父(ジュード・ロウ)が残した機械人形を修理し、人形に隠された秘密を解き明かそうとしていた。その謎を追う過程でイザベル(クロエ・グレース・モレッツ)とジョルジュ(ベン・キングズレー)に出会う。やがてヒューゴは機械人形の謎にたどり着くのだが…。

原作はベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説。スコセッシ監督初のファンタジーで、3D作品だ。骨っぽい作品ばかり撮ってきたスコセッシの作品群の中では異色だが、映画への限りない愛情を読み取ることができる。(2012年3月1日・酒井)

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