It's Only a Movie, But …

シネマ1987online

マン・オブ・スティール

力強い映像とリアルな趣向

クリプトン星が爆発前、地球に送り出された赤ん坊があった。ジョナサン・ケント(ケヴィン・コスナー)に育てられ、クラークという名の少年に成長するが、超人的能力を人前で使うのを禁じられ、言いつけを守ったばかりに育ての親を竜巻から救えず死なせてしまう。心に傷を抱えて青年となったクラーク・ケント(ヘンリー・カヴィル)は「スーパーマン」として、同じクリプトン人の生き残りで、種族保存のために地球人を犠牲にしようとするゾッド将軍(マイケル・シャノン)と格闘する。

「スーパーマン」の仕切り直しの再映画化。「300」のザック・スナイダーが監督し、独自の力強い映像を見せている。

クラークを新聞記者でなく専ら肉体労働者として登場させるのもこの監督らしい。だが主人公が自分の持つ超能力に悩む思春期の描写には新境地をうかがわせる。ヒーローをリアルに感じさせる趣向がいい。続編が今から楽しみだ。(2013年9月5日・小野)

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