あさひるばん
72歳で初監督 宮崎ロケ80%
都城市出身で漫画「釣りバカ日誌」の原作者として有名なやまさき十三が、72歳にして初の映画監督に挑んだ作品である。高校球児の同窓生、浅本(國村隼)日留川(板尾創路)板東(山寺宏一)の通称「あさひるばん」の3人は、高校時代のマネジャー幸子(斉藤慶子)の娘(桐谷美玲)から幸子が病気との手紙をもらい、故郷の宮崎に集まる。幸子と野球部の監督だった父雷蔵(西田敏行)との確執を知った3人は間を取り持つべく雷蔵に会いに行くが…。
やまさき監督は東映で助監督の経験があるだけに堅実で見事なコメディーに仕上げている。単なる観光映画にせず、さりげなく宮崎をアピールしているのはさすがだ。「祭りの準備」「太陽を盗んだ男」などの名手鈴木達夫による流れるような撮影も素晴らしい。
本県出身の斉藤慶子や温水洋一も出演。80%は宮崎ロケなので、エキストラとして出ている友人・知人を探すのも一興だ。(2013年11月28日・笹原)