華麗なるギャツビー

米国の作家Ｆ・スコット・フィッツジェラルドの名作「グレート・ギャツビー」を、「ロミオ＆ジュリエット」のバズ・ラーマン監督が再びレオナルド・ディカプリオ主演で撮った。好景気に浮かれていた1920年代の華やかなニューヨーク郊外が舞台である。

謎の大富豪ジェイ・ギャツビーは夜ごと多くの客を豪邸に招いて絢爛（けんらん）豪華なパーティーを繰り広げていた。豪邸の隣に引っ越してきたニック（トビー・マグワイア）はギャツビーに関心を持ち、友情が生まれる。ギャツビーはかつての恋人で他の男と結婚したデイジーに今も思いを寄せていた。

したたかな男ギャツビーが少年のように心を高揚させるシーンは痛々しく切ない。ディカプリオのナイーブな演技が見ものである。贅の限りを尽くしてデイジーを取り戻そうとする彼。はかなげなデイジーをキャリー・マリガンが好演。派手な映像と音楽が心に切なく響く。（2013年6月27日・林田）