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永遠の0

世代を超えて胸を打つ名作

百田尚樹のベストセラー小説の映画化。「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴が監督した話題作である。

佐伯健太郎(三浦春馬)は祖母の葬儀で、本当の祖父は太平洋戦争の特攻で戦死した宮部久蔵(岡田准一)だと知らされる。宮部について調べ始めた健太郎は、かつての戦友のもとを訪ね歩き、行く先々で「海軍一の臆病者」という悪評を耳にする。宮部の実像はいったいどうだったのか。

抜群の飛行技術を持つゼロ戦の操縦士でありながら、誰よりも死ぬことを恐れていた宮部。それは愛する妻子のそばにいて守りたい一念からだった。妻(井上真央)に「死んでも帰ってくる」と告げる場面は胸を打つ。

全編に戦死者への真摯な思いが込められている。実際の戦争体験者が減少した現代への危機感もある。「戦争を知らない」世代が「戦争」に正面から向き合ってつくり上げた、世代を超えて語り継がれるだろう名作だ。(2014年1月16日・小野)

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