あと１センチの恋

近づき離れる幼なじみの２人

「Ｐ．Ｓ．アイラブユー」で有名なセシリア・アハーンのベストセラー小説を映画化した作品。

幼なじみのロージー（リリー・コリンズ）とアレックス（サム・クラフリン）は仲良く成長し、高校では友達以上で恋人未満の関係にある。２人は一緒にボストンの大学に進学する夢を持っていたが、ある日、ロージーがクラスで人気者の男子生徒と一夜を共にし、妊娠してしまう。２人は再会を約束し、ロージーは地元に残るが、アレックスはボストン大へ。初めて別々の道を行く２人は紆余曲折の12年を過ごしていく。

近づいては遠ざかる男女を中心としたラブコメディーだが、かなりの人生経験がなければ書けそうもないストーリーだ。見る方は笑いながら身につまされる。

コリンズ以下出演者が皆感じよく好演。ラストシーンもいい。監督はクリスティアン・ディッター。見たあと長く心に残る魅力をたたえた一編である。（2015年3月26日・小野）