シンデレラ
現代に通じる実写の映画化
誰もが知り尽くしている童話の「シンデレラ」。「大人の私が何を今更」と思っている方々にぜひお勧めしたいのがこの実写版である。ディズニー映画でありながら、決してお子さま専用に作られてはいない。
主演のシンデレラには知的な美貌のリリー・ジェームズ。気品あふれるブルーのドレスもガラスの靴もよく似合う。意地悪な継母は「ブルージャスミン」でアカデミー主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット。この継母の意地悪なくしてシンデレラの物語は成り立たないが、彼女の悲しい心の内も歌で吐露され、胸を打つ。これまでのイメージを一新して、人間味あふれる王子を演じたのはリチャード・マッデン。
監督は「ハムレット」のケネス・ブラナー。昔ながらの童話を現代に通じる永遠のラブストーリーに仕上げている。終わった後もすてきなエンドソングが流れるので最後まで席を立たないでほしい。(2015年4月30日・林田)