ソロモンの偽証 前篇・事件
生徒が転落死 学校内で裁判
クリスマスの朝。中学2年生の藤野(藤野涼子)と野田(前田航基)は校庭で雪に埋もれた同級生・柏木卓也(望月歩)の死体を発見する。校舎から落ちたと思われる彼は他殺か自殺か? 生徒、親たちの混乱を避けるため、知りえた情報を隠そうとする教師。衝撃的な事件に飛びつくマスコミ。大人の思惑の中、それぞれが抱えていた苦しみに押しつぶされていく生徒たち。このままでは真実にはたどり着かない—。柏木の死の真相に迫るため生徒たちによる「学校内裁判」が始まる。
宮部みゆきの原作を「八日目の蝉」の成島出監督が演出。前篇・後篇の2部作が完成した。同級生の死を発端に子どもらのあまりにもむごい現実が外にあふれだす。どこまでが善でどこからが悪か? いじめや虐待の存在から目を背けていた者たちが学校という社会から閉ざされた空間を舞台に真実の表と裏を探り出す。後篇が待ち遠しいこの春一番の話題作。(2015年3月5日・手塚)