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シネマ1987online

アメリカン・スナイパー

戦闘シーンにすごい臨場感

イラク駐留の米軍狙撃兵クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、現地の女性から子供が爆弾らしきものを手渡されるのを射程内にとらえる。彼は子供を射撃すべきか否か。この最初の場面のつかみがうまいクリント・イーストウッド監督の新作である。

テキサスの少年時代、クリスは厳格な父親から強い男になるよう育てられる。成長して海軍に入隊した彼は、訓練中にタヤ(シエナ・ミラー)と出会う。だが、9・11のテロ事件が起こり、タヤとの結婚式の日にイラク出撃を命じられる。現地では正確な狙撃で「伝説」のクリスだったが、敵にはすご腕の狙撃手がいて彼をつけ狙っていた。

戦闘シーンの臨場感がすごく、途中3度の帰国の場面も全くだれない。過酷な戦闘で兵士たちの心が壊れていくさまや、兵士と家族との関係もしっかり描かれる。労苦を強いた兵士たちへの敬意にもあふれた見応えある力作である。(2015年2月26日・小野)

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