ア・フィルム・アバウト・コーヒー

おいしさ求め　努力する人々

優れた品質と風味が特徴の「スペシャルティコーヒー」をテーマにしたドキュメンタリー。監督はこの映画が初の長編作品となるブランドン・ローパー。66分の上映時間で「スペシャルティコーヒー」の意味と、それに関わる人たちの営みや考え方が描かれる。

映画は「スペシャルティコーヒー」を求めて、ホンジュラスなどコーヒー豆の産地で栽培や収穫、実から豆を取り出す作業の様子を描き、豆の量と品質を維持するため生産者とバイヤーが協力し合う事実を明らかにする。さらにその豆を使って、飲む人が満足できるよう創意工夫に努めるコーヒー職人たちのこだわりや技術を紹介している。登場する職人たちの中に日本人が数人いて驚かされる。

コーヒーの真っ赤な果実や一滴の美しさを感じ、コーヒーの現状や独自の哲学を持って接している人たちについて知り、おいしいコーヒーが飲みたくなる映画だ。（2016年1月28日・金川）