二ツ星の料理人

三ツ星獲得目指し再起

パリの二ツ星レストランのシェフだったアダム・ジョーンズ（ブラッドリー・クーパー）はさまざまな問題を起こして突然姿を消してしまう。３年後、ロンドンに現れたアダムは一流のシェフとして再起するため三ツ星レストランを目指して行動を始める。好きな映画は「七人の侍」というアダムは昔の仲間や自分の目と舌で集めた調理人やスタッフとレストランを開店する。

一流シェフのアダムだが、パリ時代に起こした問題が今も尾を引いていたり、彼を支える調理人との関係がこじれたりする。そんな中で、ミシュランの調査員らしい客がアダムのレストランにやってくる。果たしてアダムは三ツ星を獲得できるのだろうか。

監督は「カンパニー・メン」などを手がけたジョン・ウェルズ。個性あふれる一流シェフの再生とレストランの内情を豊かに描いている。主演のクーパーは個性が強く、それでいて繊細な心情を持つ主人公を見事に表現。シングル・マザーのシェフ役のシエナ・ミラーをはじめ、料理に関わる俳優たちの見事な手さばきも見どころの一つだ。

一流レストランの舞台裏やシェフたちの様子が見事な料理のシーンとともに楽しめる作品になっている。（2016年7月14日・金川）