ジャングル・ブック
最高峰のCG映像表現
モーグリは生まれて間もなくジャングルに取り残されるが、黒ヒョウのバギーラから母オオカミのラクシャに託されて育てられる。モーグリはラクシャの愛情に包まれ、バギーラからは自然の厳しさと生き抜くための知恵と術を学んでたくましく成長する。しかし人間への復讐に燃えるトラのシア・カーンは、人間であるモーグリの存在がジャングルやそこに住む動物たちの脅威になると告げる。
ラドヤード・キプリングの名作「ジャングル・ブック」はこれまでにも映画化されたが、この作品はその決定版と言える。ハリウッド最高峰の映像制作チームが結集し、リアルでありながら、現実には存在しない豊かな表情にあふれる動物たちと、美しいジャングルを誕生させた。CGの新しい革命と断言しても良いほどの素晴らしい出来栄えだ。
監督は「アイアンマン」シリーズのジョン・ファヴロー、主演は2000人の候補から抜てきされたニール・セディ。動物たちの声を務めるのはベン・キングズレー、ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソンなどの大スターたちだ。子供だけでなく、大人の観賞にも堪える上質の作品に仕上がった。(2016年8月18日・酒井)