百円の恋

実家で何もせずに自堕落な日々を送っていた32歳の一子（安藤サクラ）は、離婚して子供を連れて実家に戻ってきた妹の二三子とけんかをして家を飛び出してしまう。１人暮らしを始めた一子はなんとか100円ショップの深夜労働にありつき、相変わらずの生活を続けていた。

そんな中、近所のボクシングジムで練習を続ける中年ボクサー・狩野と付き合い始める。狩野との生活はすぐに破局を迎えるが、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変えていく。

今、日本の女優の中で一番輝いている実力派の安藤サクラ（「かぞくのくに」「０・５ミリ」）が2014年に出演した作品。第１回松田優作賞に輝いた足立紳のオリジナル脚本を「イン・ザ・ヒーロー」の武正晴が監督した。

作品の魅力は何と言っても安藤サクラだ。どうしようもない主人公がボクシングを通じて輝いて格好良くなっていく姿は多くの観客に感動と勇気を与えるだろう。狩野役にはドラマなどで大活躍の新井浩文。（2016年9月22日・酒井）