インフェルノ

期待裏切らない３作目

ラングドン教授（トム・ハンクス）は記憶喪失状態でフィレンツェの病院で目がさめる。その直後、謎の刺客に命を狙われるが、女医のシエナ（フェリシティ・ジョーンズ）に救われる。何も思い出せないラングドンのポケットにはペンライトが入っていた。映し出されたのはダンテの神曲“地獄篇”を模した「地獄の見取り図」だった。その中に隠された暗号を探るうち、大富豪の生化学者ゾブリスト（ベン・フォスター）の恐ろしい計画にたどり着く。彼は人口増加を阻止するため、人類の半数を滅ぼすウイルスを世界中にばらまこうとしていた。

ダン・ブラウンのベストセラー小説を映画化した「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続く３作目。主演のラングドン教授には前２作と同じハンクス、監督も同じくロン・ハワードが担当している。

このシリーズ、世界的に有名な絵画を楽しみながらミステリーを解いていくというぜいたくな作りになっている。今回も期待を裏切らない出来栄えで、主人公たちとフィレンツェやベニスを旅することができる。ハワードの演出も堂々としているが、３作目にしてマンネリ化してきたのは少し残念だ。（2016年11月3日・酒井）